制作実績
日方の家

竣工:平成25年12月
敷地面積:214.88㎡
1階 82.02㎡
2階 82.87㎡
3階 66.65㎡
合計 231.54㎡
設計趣旨
2階建て新居のご依頼があったご夫婦。
子供がまだ小さく、お二人とも共働きなので、ご両親に子供を見てもらいやすい場所で、海南市のこの場所で設計をスタートしました。
そして、東日本大震災が発生。東北の太平洋沖は大変な津波に襲われました。
それにより、海南市も南海トラフの危険性など、津波にもっと注意を払う必要があることに気づかされ、ご夫婦から「津波が起きても残る家にしてほしい」と3階建てに変更になりました。
津波来たら内装もだめになってしまいます。
そのため、柱、階段を鉄骨で作り、その他は基本的に木造にすることで、肝心要の部分はしっかりと、他の部分は逆に流れるようにして、全てが持ちこたえるようにするのでなく、重要なところが残るような造りにしました。木造のためコストも安くなりました。
屋上に上れるように、タラップをつくり、大きな津波が来ても避難できます。
また、液状化が起こる可能性がある地帯のため、連続した柱状改良により、液状化を止める工事もしました。
一階は、2台車が置けるガレージと和室。二階は、LDKと水回り、日々のファミリークローゼット。
入口から入ると、大きなガラスが天地一杯にはめ込まれ、その向こうには外の植木や植物が見えて、明るい光も差し込み、暗くならず開放的な玄関になっています。
階段の上方に幅広の窓を西側に設置し、夏暑くて嫌われている西日を階段室の東の壁にバウンドさせる事で、柔らかくなった西日を1階の玄関は勿論、2階の居間にも落とし込んでいます。
家中何処にいても自然光が入り、明るい家になっています。
2階のLDKの和室は、壁に備え付けた板を机にして、子供達が勉強できます。
なかなか自分の部屋にいかない子供達が、家族の側にいながらも勉強できたり、遊んだりできる和室にしました。
ご夫婦共に本がお好きなため、リビングの奥や、三階に、書籍スペースを作りました。
二階のリビングを中心に、家族が集う家。ここに集まってくる家。
みんなが、同じ空間にいながらも、自分のやりたいことをやっているような居心地のよい我が家になりました。